1: 2010-03-07 (日) 23:36:48 maruo |
2: 2010-03-08 (月) 01:31:25 maruo |
| [[OpenVPN:http://www.openvpn.jp/]]は、インターネットやLAN上に仮想的なプライベートネットワーク(VPN)を構築するためのソフトウェアです。 | | [[OpenVPN:http://www.openvpn.jp/]]は、インターネットやLAN上に仮想的なプライベートネットワーク(VPN)を構築するためのソフトウェアです。 |
| VPNを構築することにより、インターネット上であってもデータを安全にやり取りしたり、社外から社内のサーバーにアクセスできるようにすることもできます。オープンソースで、SSL/TLSをベースにした認証機構及び通信路暗号化を用いることで、セキュアに通信路を構築することが可能です。ん~、便利。 | | VPNを構築することにより、インターネット上であってもデータを安全にやり取りしたり、社外から社内のサーバーにアクセスできるようにすることもできます。オープンソースで、SSL/TLSをベースにした認証機構及び通信路暗号化を用いることで、セキュアに通信路を構築することが可能です。ん~、便利。 |
- | ちなみに、OpenVPNでは、SSL/TLSトンネルをサーバ/クライアント間で接続して通信します。トンネルについての解説は、[[こちら>自宅鯖計画/トンネル接続って何だべ?]]を見てくださいね♪ | + | ちなみに、OpenVPNでは、SSL/TLSトンネルをサーバ/クライアント間で接続して通信します。トンネルについての解説は、[[トンネル接続って何だべ?の記事>自宅鯖計画/トンネル接続って何だべ?]]を見てくださいね♪ |
| + | |
| + | *OpenVPNをインストールしてみよう [#rbce4c45] |
| + | **サーバ側 [#yc5d946a] |
| + | サーバ側には24時間稼働している、Linuxサーバ君にインストールします。 |
| + | # emerge -vuD openvpn |
| + | おしまい。 |
| + | **クライアント側 [#v7b79b03] |
| + | クライアントにLinuxを使用する場合は、サーバと一緒。今回は、Windowsを使用するので、[[OpenVPN GUI for Windows 日本語版:http://www.openvpn.jp/bridging/5.html]]を使用します。インストール手順は[[こちら:http://www.openvpn.jp/guiuse.html]]でね。 |
| + | |
| + | *OpenVPNを設定してみよう [#gcb1e883] |
| + | **サーバ側 [#aa7ab458] |
| + | /usr/share/doc/openvpn-XXX/examples/sample-config-files/ディレクトリに、設定ファイルのサンプルがあります。こちらを利用しましょう。 |
| + | サーバ側ですので、この下にあるserver.conf.bz2を、/etc/openvpn配下に、openvpn.confという名称で、解凍&コピーします。この中で、特に必要な項目を… |
| + | :port|openvpnで通信するポートを指定します(クライアント側と合わせる) |
| + | :proto|tcpか、udpかを指定します。(クライアント側と合わせる) |
| + | :dev|tapかtunか。tapはブリッジモードかつL2レベルインタフェース(ARPが動くってことかな…)、tunはルーティングモードかつL3モード(ARPは解決しないモードかな)です。私はtunで。(クライアント側と合わせる) |
| + | :ca|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、ca.crtを指定します。フルパスで書くのが安心。 |
| + | :cert|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、server.crtを指定します。フルパスで書くのが安心。 |
| + | :key|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、server.keyを設定します。フルパスで書くのが安心。 |
| + | :dh|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、dh1024.pemを設定します。 |
| + | :server|サーバモードで設定する、openvpn空間でのネットワークアドレスを指定します。通信先ネットワーク内で使用しているIPとは、かぶらないIPアドレスにする。例えば、通信先のNW空間が、仮に172.21.0.0/16ならば、openvpn空間のNWは、172.22.0.0/16とかね。 |
| + | :push|接続してきたクライアントに自動設定するパラメータを指定する。例えばルーティングテーブル。接続してできたデバイスに対して、通信先NWのルーティング(上の例なら172.21.0.0/16向けのルーティング)を設定するとか、クライアントに参照させたいDNSサーバのアドレスとか。 |
| + | :tls-auth,cipher|TLSによる暗号化をプラスする場合、使用する。暗号強度が上がる。 |
| + | :user,group|Windowsではない場合、openvpnが動作するユーザ、グループ権限が指定できる。root以外にすれば、セキュリティは向上するよね。 |
| + | **クライアント側 [#l2cb0b98] |
| + | Windowsだと、c:\Program Files(64ビット版の場合は、c:\Program Files (x86))\OpenVPN\sample-configに、サンプル設定ファイルがあります。この中のclient.ovpnをコピーして、c:\Program Files(64ビット版の場合は、c:\Program Files (x86))\OpenVPN\configに置きます。そしてこのファイルを編集しますが…注意!Windows7や、Windows Vistaは、管理者モードでないと変更セーブされませんので…気をつけてね。私は、個人のフォルダにコピーして、変更してからconfigフォルダに管理者モードでコピーしました。 |
| + | :proto|tcpか、udpかを指定します。(サーバ側と合わせる) |
| + | :dev|tapかtunか。tapはブリッジモードかつL2レベルインタフェース(ARPが動くってことかな…)、tunはルーティングモードかつL3モード(ARPは解決しないモードかな)です。私はtunで。(サーバ側と合わせる) |
| + | :remote|接続先のサーバ名と、ポート(サーバ側のport項で指定した値)を指定する。 |
| + | :ca|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、ca.crtを指定します。フルパスで書くのが安心。Windowsは、ファイルパスに\を使用しますが、OpenVPNは、\の指定は\\ですので、注意。 |
| + | :cert|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、クライアント名.crtを指定します。フルパスで書くのが安心。Windowsは、ファイルパスに\を使用しますが、OpenVPNは、\の指定は\\ですので、注意。 |
| + | :key|[[ここの暗号鍵作成>Gentoo Linuxな生活/OpenVPNで悩む#y9606253]]で作成する、クライアント名.keyを設定します。フルパスで書くのが安心。 |
| + | Windowsは、ファイルパスに\を使用しますが、OpenVPNは、\の指定は\\ですので、注意。 |
| + | :tls-auth,cipher|TLSによる暗号化をプラスする場合、使用する。暗号強度が上がる。 |
| + | *暗号鍵を作成 [#y9606253] |
| + | OpenVPNインストール時、大体/usr/share/openvpn等のどこかに、easy-rsaというフォルダがあります。この中に、暗号鍵作成ツールが入っております。そのフォルダ内で、ツールを実行! |
| + | **CA局を作成 [#naf18717] |
| + | # source ./vars |
| + | # clean-all |
| + | # build-ca |
| + | Generating a 1024 bit RSA private key |
| + | ............++++++ |
| + | ...........++++++ |
| + | writing new private key to 'ca.key' |
| + | ----- |
| + | You are about to be asked to enter information that will be incorporated |
| + | into your certificate request. |
| + | What you are about to enter is what is called a Distinguished Name or a DN. |
| + | There are quite a few fields but you can leave some blank |
| + | For some fields there will be a default value, |
| + | If you enter '.', the field will be left blank. |
| + | ----- |
| + | Country Name (2 letter code) [KG]: |
| + | State or Province Name (full name) [NA]: |
| + | Locality Name (eg, city) [BISHKEK]: |
| + | Organization Name (eg, company) [OpenVPN-TEST]: |
| + | Organizational Unit Name (eg, section) []: |
| + | Common Name (eg, your name or your server's hostname) []:OpenVPN-CA |
| + | Email Address [me@myhost.mydomain]: |
| + | なんでも、好きなもの、識別できるものを入れておくとよいでしょう~ |
| + | **サーバ暗号鍵の作成 [#t6a2d753] |
| + | 続いて、サーバ暗号鍵を作成します。 |
| + | # build-key-server server |
| + | CA局と同じように聞かれていきますが、識別可能な奴を入れていってくださいね。んで、「Sign the certificate?(証明書に署名しますか?) [y/n]」と「1 out of 1 certificate requests certified, commit?(1つの証明書要求がありますが、コミットしますか?) [y/n]」という2つの質問が出ますが、両方にYesと答えてやって。 |
| + | **クライアント暗号鍵の作成 [#vd6c624e] |
| + | クライアント鍵の作成は、 |
| + | # build-key クライアント名 |
| + | 暗号鍵をパスワード保護したい場合は、 |
| + | # build-key-pass クライアント名 |
| + | 同じようにいろいろ聞かれますが、同じように識別可能な奴を入れていってやって…で、これは接続したいクライアント数分、クライアント名を変更してコマンドを実施します。 |
| + | **Diffie hellmanパラメータ作成 [#g9b2984e] |
| + | # build-dh |
| + | 少々お待ちくださいね… |
| + | **鍵をコピー [#q123c922] |
| + | そうすると、keysサブディレクトリ配下に、以下があるはず。 |
| + | ca.crt |
| + | ca.key |
| + | dh1024.pem |
| + | クライアント名.crt |
| + | クライアント名.csr |
| + | クライアント名.key |
| + | server.crt |
| + | server.csr |
| + | server.key |
| + | で、これらのうち、ca.crt(CA証明書),クライアント名.crt,クライアント名.csr(クライアント証明書),クライアント名.key(クライアント秘密鍵)をコピーして、Windows側に持ってってあげます。くれぐれも、漏えいしたりしないように気をつけつつ… |
| + | *その他の設定 [#ta633b9b] |
| + | **ブロードバンドルータ側の設定 [#ef9f4faa] |
| + | 普通は、ブロードバンドルータで、ポートを閉じていると思います。ブロードバンドルータ側で、openvpnを受け付けているプロトコル、ポートを、openvpnサーバ側に向けてあげる変換テーブルを設定してあげましょう。 |
| + | **Linuxサーバの設定 [#j3c08a4b] |
| + | ***Sysctl [#bc5bca59] |
| + | Sysctlの、ip_forwardをONにします。 |
| + | # echo "1" > /proc/sys/net/ipv4/ip_forward |
| + | ***iptables等 [#n39f0623] |
| + | iptablesを指定している場合は、openvpn用のNWアドレスを通過する設定をしないといけません |
| + | ***各種サーバ [#r9e58f78] |
| + | openvpn用のNWアドレスからのリクエストを受け付けるようにしましょう |
| + | *接続確認 [#c07b1bf1] |
| + | サーバ側で、openvpnを起動してみます。 |
| + | # /etc/init.d/openvpn start |
| + | クライアント側で、openvpnクライアントを起動してみましょう。ちなみに、私はブロードバンドルータの外側から接続を試してみてます。うちのプロバイダは、DHCPでクライアントへのアドレス払い出しが5つまでOKなので♪でないと試験の意味がないからね。openvpnGUIのコンテキストメニューから、『接続』を選択。さて、うまくコネクトできるでしょうか…クライアント側でログが出ますから、確認できるでしょう…ちなみに、私は、protoをTCPにしないとだめでした。ブロードバンドルーターとかいろいろあるのかしら… |
| + | |
| + | *もう一工夫 [#z3477833] |
| + | Windows側のVPNクライアントを見ていると、USBのアクセスキーを差し込まないとVPN接続できないようなもの、ありますよね。あれにチャレンジしてみます。 |
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| + | うちのdv3500君は、SDカードスロットを持っています。うちに1GbyteのSDカードがありました。こいつを暗号化して、これにさっきのクライアント暗号化キーをぶっこんでおけば…そいつがないとVPN接続できないし、安心ですね。 |
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| + | **BitLocker to Go [#j8f352de] |
| + | Windows7 Ultimateには、BitLockerというドライブ暗号化ツールが入っています。コントロールパネルから、BitLockerドライブ暗号化を選択します。SDカードを差し込むと、BitLocker to Goというメニューが出てきます。こいつでTPMデバイスを使用しない、パスワード認証を選択すると、SDカード差し込み時にパスワードを問い合わせてくる暗号化ドライブになります。これを選択。暗号化。 |
| + | |
| + | そして、出来上がった暗号化ドライブに、暗号キーを放り込んで、クライアント側OpenVPNのコンフィグファイルに、キーのパス(SDカードドライブを含むフルパス)を記述しておきます。こーすると、アクセスの手順がこうなります。 |
| + | |
| + | +SDカードスロットに暗号キーを差し込む |
| + | +SD暗号キーのパスワード認証(BitLocker側) |
| + | +OpenVPN GUIで『接続』を選択 |
| + | +クライアント暗号キーのパスフレーズ入力(パスフレーズ付きのクライアントキー認証) |
| + | +サーバと接続確立 |
| + | +あとはおうちで使用するのと同じように、サーバにSSHやら、共有ドライブアクセスやら、IMAP使用したりできる |
| + | |
| + | うっふっふ♪こいつぁ便利な上に、SDカードとセットでないとアクセスできない。SDキーをなくしても、暗号化されている上に何のキーかわからないから、安心ってわけね。 |