入れるも何も
まずは情報収集から。
よ~くよく調べてみると、なんだかモーレツに難しいらしい。というのも
- カーネルはFlashROMに書き込まれている
- 独自フォーマット
- ブートローダ・カーネルがブートできないと素人では復旧不可
- シリアルコンソールがデフォルトで無い。ケーブルを引っ張りださないといけない
すなわち、自宅でやるのはかなり時間がかかるということ。まずシリアルコンソール引き出しケーブルの自作、FlashROMとフォーマットの解析(これは既に済んでいるらしいが)、デバッグ用のJTAGの入手(200万円ぐらいするだよなー)。ありえねぇな…せめてシリアルコンソールとカーネルはHDに置いておくぐらいはやって欲しかった…uboot使えばHDからブートぐらいできるだろぉに… と、言うことをいろいろ調べていたら、すばらしいツールがあることを発見いたしました!!
loader.o
これは、Linuxのカーネルモジュールで、起動済みのLinuxカーネルにモジュールロードすることによってカーネルを2段ブートするものです。このページの一番下に、
- ソースアーカイブ
- うちで動いている実行可能バイナリ
を置いておきます。これを使うと、カーネル2.6でもブート可能!!なのです。
ではやってみよう
先に書いておきますが、ProjectGentooなるプロジェクトが海外のwww.kurobox.comにありまして、活発に活動している模様。2.6.15のkurobox-kernelもGentooPortageに取り込まれる予定らしいので、玄箱用インストール手順が正式に整備される可能性があります。ここで書いたやり方よりも便利になることもありますので、お気をつけくださいね…でも多分ルート2面で2段ブート、って形になるんじゃないかな…??ProjectsGenTooという先行プロジェクトもあったので、成果がマージされるんだと思うんですけどね...
今回のポイント
おいちゃんがやるべきLinux2.6化では、NPTL化が必要。NPTLはGentooの場合カーネル2.6でなければ動かない。んで、玄箱用2.4.17カーネルがNPTL化しているかどうかはちっともわからない。なので、2.6カーネル向けに、別のルートディレクトリを用意してやることにしました。
参考に:EMモード起動のしかた
EMモードとは、玄箱購入時、かならず起動するファームモードです。HDDなしでも、フラッシュ領域で起動する緊急用Linuxと考えてください。これの起動を知ってると、動かなくなったときに便利、かも。
玄箱にTelnetして、EMモードで起動します。
# echo "NGNG" >/dev/fl3
えふいちさんでは無くてえふえるさんですよ。だまされないでね?おいちゃんはだまされますた…でリブートしたら、EMモード起動時のデフォルトIPアドレス192.168.11.150にTelnetできるようになります… 解除のしかたは
# echo "OKOK" >/dev/fl3
えふえるさんですよ。これでリブートすると、今度はHDDをマウントしてあがって来てくれます。
その1:Debian化ツールでも使用して
玄箱うぉううぉう♪さんに、Debian化キットが置いてありますので、これで/dev/hda1を作ります。
その2:GentooBeta1を使う
おいちゃんはこの方法でやりました。このページにGentooBeta1のインストール方法は書いてあるっす。これ見てやってみてください。
どれが良いか??
一番便利なのはDebian化キットを使うやつでしょうね…この後に続くカーネル2.6.15のコンパイルとかを考えると、ね…コンパイラとかインストールしないといかんですし。GentooBeta1は基本がGentooなので おいちゃんは使いやすいですが、猛烈に時間を食います!!!一昼夜…万人にはお勧めできません…玄箱標準ルートを使う方法も考えたのですが、正直この後のlinux2.6.15のコンパイルとかがめんどーくさそう…
2ndrootを作る
さて。2ndrootを作りましょう。fdisk使って/dev/hda3を作ります。そこをお好みのフォーマットでフォーマット。さらにGentooのPowerPC版Stage3を持ってきてやって、/dev/hda3に展開します。
このStage3。きっとNPTL対応でコンパイルされているだろうから、このルートで後々起動可能なように設定しておいてやりましょう。ここでは、/dev/hda3を/mnt/gentooにマウントしたと仮定して。
- /mnt/gentoo/etc/conf.d/netを設定。DHCPにしたら駄目ですよ!dhcpcd入ってないですからね…アドレスをしっかり設定してやりましょう...
- /mnt/gentoo/etc/fstabを適切に設定
- /mnt/gentoo/etc/runlevels/defauntの下に、/etc/init.d/sshdへのシンボリックリンクと、/etc/init.d/net.eth0へのシンボリックリンクを作る
- /mnt/gentoo/etc/init.d/net.eth0を/etc/init.d/net.loへのシンボリックリンクとして作る
これぐらいやっておけばまず大丈夫。
1strootにてカーネルコンパイル
次に、linux2.6.15のカーネルソースを持ってきて、このページについているkurobox-sources-2.6.15.2ntp.patchを当ててやります。ちなみにlinux-2.6.15-gentoo-r1にもパッチは当たりました。
# tar jxvf linux-2.6.15.tar.bz2 # cd linux-2.6.15 # patch -p1 < kurobox-sources-2.6.15.2ntp.patch
んで、配下にあるconfig_kuroboxもしくはconfig_kuroboxhgを、.configにコピーしてさし上げます。で、以下を実行
# make oldconfig # make menuconfig
/dev/hda3で使用したファイルシステムをカーネルに組み込んでやってね。モジュールとかになってるとブートできません…
# make vmlinux # make modules # make modules_install
ここで、直下にvmlinuxが出来ていますよね。以下のコマンドを実行
# objcopy -O binary vmlinux
さて、お立会い。このページのloader.oを、/lib/modules/2.4.17_mvl21/extraとか適当にディレクトリ作って、depmod -aします。そして…
loader.oにて2.6.15起動!
# sync; modprobe loader kernel=vmlinux cmdline="root=/dev/hda3"
どーだ!!!ブートにしばらくかかると思うので、しばらくしたら、前に/mnt/gentoo/etc/conf.d/netに設定したアドレスにsshでつないで見ましょう。接続できましたか?uname -a打ってみましょう
Linux 2.6.15-kurobox #1 PREEMPT Sat Jan 28 05:01:16 JST 2006 ppc 82xx PC8241 GNU/Linux
こんな表示出た?
# df Filesystem 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置 /dev/hda3 4891620 965716 3925904 20% / udev 63596 68 63528 1% /dev none 63596 0 63596 0% /dev/shm
こんな表示になった?おめでとうございます…
Debian化キット使ってる人は、Debianルートの方の/bootにvmlinuxを置いておくと、勝手に2.6.15でブートしてくれるみたい。カーネルコンパイル時のCONFIG_CMDLINEに
CONFIG_CMDLINE="root=/dev/hda3 loglevel=7"
と書き込んでおけば、勝手にGentooでブートしてくれるでしょう。
GentooBeta1入れた人は…自動起動したい場合はなんかシェルスクリプト作りましょう。
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