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1: 2009-08-19 (水) 00:26:44 maruo |
| + | [[Gentoo Linuxな生活/システム管理関連]] |
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| + | *Portageとは [#x5f51d28] |
| + | Portageとは、GentooLinuxでのパッケージ管理方式の名称です。RedHatなんかのRPMってのと同じようなレイヤですね。このPortageってのは、基本的にpythonスクリプトになっておりまして、あるパッケージを動作させる為に |
| + | -他のどのパッケージと依存関係があって |
| + | -どのソースファイル、バグ修正パッチを当てて |
| + | -どんなコンパイルオプションでパッケージをコンパイルし |
| + | -ハードディスクのどこにインストールするのか |
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| + | といった情報が網羅されています。/etc/make.confを適切に設定しておくと、 |
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| + | emerge [option] ほげほげ |
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| + | とパッケージ名称を入れるだけで、そのパッケージを動作させる為のほかのパッケージのインストール、今インストールされているパッケージよりも上のバージョンのパッケージだけアップグレードインストールなど、いろんな動作が出来ます。 |
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| + | *共有?? [#l36f93a2] |
| + | Portageシステムってのは、ネットにつながってて、ネットからソースアーカイブをダウンロードしてきてコンパイルする事が前提のシステムです。ですが、非力なマシンでコンパイルするとでかいソース(例えばXWindowシステムなど)はとんでもねぇ時間がかかってしまいます。これは何とかならんもんかなぁ?と考えておりましたところ |
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| + | emerge -k ほげほげ |
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| + | と打つとコンパイル済みバイナリがあるならそれをインストールするそうじゃないですか。で |
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| + | emerge -b ほげほげ |
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| + | と打つと、インストールする際に、コンパイル済みのパッケージをバイナリとして固めてとっておけると。と、言う事はですよ。同じCPUなマシンでネットを組むならば、最も高速なマシンでコンパイルはさせておき、他のPCに配るってのが''非常にナイス ( ̄一* ̄)b''じゃあこれをネットで共有しようって事になりますわな。で、サーバ君はCelron、ノートPCはPentiumM(Ⅲと一緒)、でコンパイルオプションは-mcpu=pentium3を選ぶので、サーバでコンパイルしたパッケージをインストールできれば楽々♪ |
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| + | **Portageの調査 [#c93062ae] |
| + | Portageってのはデフォルトで以下のように構成されます |
| + | ,/usr/portage,portageのpythonスクリプトがつまるところ |
| + | ,/usr/portage/distfiles,落としてきたソース、パッチが納まるところ |
| + | ,/usr/portage/packages,emerge -bでコンパイルしたバイナリパッケージが収まるところ |
| + | ,/var/tmp/portage,コンパイル作業用のワーク |
| + | ,/var/db/pkg,マシン固有にインストールされたパッケージ情報を管理するところ |
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| + | となっておりました。ってことはー、各マシン固有なエリアは/varの下。/usr/portageは実は共有可能じゃん!サーバ君でcronで1日1回emerge syncしてportageの最新を落としてきて、portageデータの共有もしてしまえばよいと。こりゃーいい! |
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| + | **制限事項 [#h1217291] |
| + | 上のことをやる為には、 |
| + | -パッケージの依存関係がマッチしている事 |
| + | -異なるマシンの間で、emerge infoと打って出てくる情報(特にCHOSTS,CFLAGS,USEあたり)が一緒であること |
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| + | という制約があります。InterLinkXP君は、じつはUSEフラグがマッチしてなかったので、一旦Gentooは再インストールすることにしました。[[InterLinkXPにGentooで悩む]]に戻ったのね(笑) |
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| + | **バイナリパッケージをリバースする [#je9a4e96] |
| + | これに気がついたのは、既にサーバ君にインストールが終わった後だったので、emerge -bコマンドでもう一度コンパイルするのはいやだよなー、と思っていたら、便利なコマンドがありましたよ。 |
| + | quickpkg /var/db/pkg/XXX/XXXXX |
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| + | と打つと、現在インストールされているHDイメージから、/usr/portage/pakcagesにパッケージファイルを構成してくれるそうで。なので以下を実行 |
| + | find /var/db/pkg -type d -exec quickpkg {} \; |
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| + | /var/db/pkg配下のディレクトリ属性を検索して、全部quickpkgに食わせてやる。すると今インストールされている全部のパッケージが再構成されるって訳ですね。 |
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| + | **共有する [#f715d5df] |
| + | UNIXでディスクの共有をしようと思ったら、いくつか方法がありますが、私はNFSを使いました。 |
| + | emerge nfs |
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| + | これは共有する側、される側双方にインストールしておきます。~ |
| + | で以下の設定をします。nfsサーバ側/etc/exportsに以下を書く。 |
| + | /usr/portage 共有を許すアドレス(rw,no_root_squash) |
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| + | 書いたら、 |
| + | /etc/init.d/nfs start |
| + | /usr/sbin/exportfs -r |
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| + | exportsに書いた内容を有効にして共有させるようにします。~ |
| + | 次にnfsクライアント側の設定。fstabに以下の行を追加 |
| + | NFSサーバアドレス:/usr/portage /usr/portage nfs noauto.rw 0 0 |
| + | portageはインストールするときだけにしておきたいので(特にノートPCなので)noautoオプションで自動的にマウントしないようにしておきます。で、 |
| + | /etc/init.d/nfsmount start |
| + | mount /usr/portage |
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| + | さて、これでプロンプトが正常に返ってきて、/usr/portageが見えたら大丈夫。ちなみに私はノートPCのローカルドライブに有った/usr/portage配下は全て削除してしまいました。~ |
| + | うまくいったら、自動起動に登録しておきます。NFSサーバ側 |
| + | rc-update add nfs default |
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| + | NFSクライアント側 |
| + | rc-update add nfsmount default |
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| + | *コンパイル環境を同期化 [#ub4c24a4] |
| + | 便利な事に、quickpkgでパッケージを作ると、/usr/portage/packages配下にパッケージを作成したときに使ったmake.confを置いておいてくれます。なので、NFSクライアント側で以下を実行 |
| + | cp /usr/portage/packages/make.conf /etc |
| + | ln -sf /etc/make.default /usr/portage/profiles/default-x86-2004.0 |
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| + | *同期環境構築 [#mf0f4026] |
| + | いよいよここからです。これから作ろうとしているNFSクライアント側で |
| + | cd /usr/portage |
| + | ./scripts/bootstrap.sh |
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| + | ブートストラップして、基本環境を構築するデス。3時間ぐらい我慢してください。次に |
| + | emerge -u -k world |
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| + | にょほほほ~、早い早い。ここまででStage3の状態がサーバと同期したことになります。サーバとノートPCは性格が違うので、インストールするパッケージにも差分が出ます。ということで必要なパッケージだけあとからちまちまとemerge -kでインストールしました。~ |
| + | ちなみにこの調子でコンパイルに時間がかかるX,Gnome,Emacs等もインストールしてしまいましたわ。ただしここまでにたどり着くまでにノートPC3~4回ぐらい再インストール(bootstrap.shを打ったって事)しましたわ。ああ、2日ぐらい費やした事になるなー←馬鹿?次にやるときはこの方法に則ります。うん。 |