[[Gentoo Linuxな生活/システム管理関連]]
*UEFIとGRUB2と大容量ディスク [#r240e986]
そもそもEFIが開発された動機は、1990年代中盤のインテルとヒューレットパッカードによる初代Itanium機の開発初期にまでさかのぼる。IBM PC由来のSystem BIOS等の制限等(16ビットプロセッサモード、1MBのアドレス空間、PC/ATハードウェアへの依存、等)によって、従来の各種スキームはItaniumのターゲットである巨大なサーバプラットフォームには採用できない。その課題に対しての最初の成果が、当初1998年に Intel Boot Initiativeと呼ばれ、後にEFIと名前を変えた。
ということで、複雑、高機能化するPCの機能を活かすために、従来のBIOSに変わるものとして作られたのがUEFIです。で、このUEFIで、直接我々が受けられる恩恵は何かと言うと、最近多くなってきた、大容量のHDDをブートデバイスとして使用できると言うことです。今回、サーバ側のHDDが容量不足となってまいりまして、6TBのHDDを購入し、これにLinuxを導入することといたしました。ブートさせるまでに苦労したので、今後のためにまとめておきます~。
*必要なことをまとめておく [#b919266d]
-LinuxカーネルをUEFI,大容量ディスク対応にコンフィギュレーションしておく
-大容量HDDはGPTパーティションでパーティションを切る
-ブートパーティションは、EFIブートパーティション属性で、FATでフォーマットしておく
-ブートローダーの設定をしておく
-UEFIでブートできるよう設定するためには、予めUEFIでブートできるデバイスでブートしてから設定する
さて、それでは順番にやってみましょう~
*LinuxカーネルをUEFI、大容量ディスク対応にコンフィギュレーションしておく [#o53d90e2]
キーワードは、EFI,GPTです。
ONFIG_EFI_PARTITION=y
CONFIG_EFI=y
CONFIG_EFI_STUB=y
CONFIG_FB_EFI=y
CONFIG_DMI_SCAN_MACHINE_NON_EFI_FALLBACK=y
CONFIG_EFI_VARS=y
CONFIG_EFI_ESRT=y
CONFIG_EFI_FAKE_MEMMAP=y
CONFIG_EFI_MAX_FAKE_MEM=8
CONFIG_EFI_RUNTIME_WRAPPERS=y
CONFIG_EFI_BOOTLOADER_CONTROL=y
CONFIG_EFI_CAPSULE_LOADER=y
CONFIG_EFI_TEST=y
CONFIG_EFIVAR_FS=m
この辺はONにしておきましょう。
*HDDのパーティションを切る [#ge7be6d4]
かつてパーティションを切るための定番コマンドはfdiskでした。が、古いバージョンは2TBの領域で、かつMBR(マスターブートレコード)に対応したブートディスクしか作成できませんでした。
ので、gdiskを使用します。ここでは、/dev/sdaにパーティションを切りましょう
# gdisk /dev/sda
Command (? for help): o ←GPTパーティションデーブルを作る
Command (? for help): n ←パーティションを新規作成する
Partition number (1-128, default 1):1
First sector :
Last sector :+128M ←カーネルやGRUB2のファームを格納できるよう128MB取っておく(/bootにマウントする予定)
Hex code or GUID (L to show codes, Enter = 8300): EF00 ←EFI用の領域とマークする
ここだけ気をつけてくださいね。その他のパーティションは普通にLinuxを作るときと一緒です。/rootに20GB程度?あとはお好みに応じて。その他はfdiskを使ったことある人は同じ操作でできるでしょう。
*UEFIブートできるデバイスでブートする
Gentooでは、UEFIブートできるのはLiveDVDだけです。Minimal install CDだとUEFIブートしてくれないので、このあとの設定ができません…最新のLiveDVDだと、Advanced BOOT Optionで、CommandLine Modeが指定できますので、このモードを指定してブートすると、コマンドラインだけで起動してくれます。ここまでくれば簡単です。
*ディスクをフォーマットする。 [#j1100e92]
さて、ここで、/dev/sda1が先程作ったEFIブートパーティション、/dev/sda2がrootで、EXT4でフォーマットすると仮定しましょうか。以下で実施しましょう
# mkfs.vfat /dev/sda1
# mkfs.ext4 /dev/sda2
*Gentooのインストール手順に従って… [#m137c998]
あとはおなじみ、Gentooのインストール手順です
# mount /dev/sda2 /mnt/gentoo
# mkdir -p /mnt/gentoo/boot
# mkdir -p /mnt/gentoo/sys
# mkdir -p /mnt/gentoo/dev
Stage Tar Ball 展開
# mount /dev/sda1 /mnt/gentoo/boot
# mount -t proc proc /mnt/gentoo/proc
# mount --rbind /sys /mnt/gentoo/sys
# mount --rbind /dev /mnt/gentoo/dev
# chroot /mnt/gentoo
# env-update
....
ちなみに、私はディスクの交換だったので、すでに作られていた、前システムのrootイメージをrsyncでコピーしておしまいです。
*ブートマネージャをインストールする。 [#k25a94df]
efibootmgrとGRUB2をインストールします。まず、make.confに以下を追加。
GRUB_PLATFORMS="efi-32 efi-64
で、
# emerge grub:2 efibootmgr
*HDDにGRUBを設定する [#d6bebe3b]
先程からのとおり、/dev/sdaがブートディスク、/bootがEFIのブートパーティションとしますね。
# grub2-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot --bootloader-id=gentoo_grub /dev/sda
# grub2-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
/boot内にある、Linuxカーネルを勝手に探索して、GRUBのメニューを作ってくれます。もしカーネルをアップデートするときも、
# grub2-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
を実行して修正することをおすすめします。
GRUBの設定は、/etc/default/grubにありますので、これをいじることで、いろいろと変更できまーす。
*おまけ BIOS側の設定 [#bb742cc9]
マザーボードのBIOS側の設定を注意しておきましょう。
-Secure BootはOFFでいい
CSM16 bootメニューは、できればEFI/レガシー共用としておくと良い。
UEFIブートだからと、Secure Boot設定はしないほうが無難です。
- Gentoo Linuxな生活/大容量ディスクとGRUB2で悩む のバックアップソース(No. All)
- 現: 2018-06-09 (土) 19:31:57 maruo