- Gentoo Linuxな生活/IPsecL2TP VPNで悩む は削除されています。
*AndroidとVPN接続をしたい! [#mb57c775]
AndroidでVPN接続をする事で、
-リモート端末からのサーバへのコンソールログイン&メンテナンス
-動画/音楽/写真をケータイにダウンロードすることなく閲覧
を果たしたいと思い、まずはOpenVPNを試してみました。Android4.0(ICS)だと、OpenVPNが動くというので、やってみたのですが、なぜかSIGUSR1が発行されてうまく動いてくれないとです。と、いうことで、他の方法でやってみることとしました。
-IPsec/L2TPトンネル
-PPTPトンネル
ただし、PPTPは、
-この間MS-CHAPv2がクラックされて危険だ、と言うこと
-SPモードはPPTP接続に対応していないということ
だったので、IPsec/L2TPトンネルにチャレンジしてみることとしました。ちなみにググってみると、設定の仕方は諸説ありますが…manファイル調べながらやってみて、以下としました。特にHeartBeatを使用してフローティングIPアドレスを使用してる人にはお役立ちだと思います。
*今回の目標 [#fb76938a]
以下のようなネットワークで内部LANに立てたIPsec/L2TPサーバとVPN確立を目指します。
#ref(IPsec.jpg);
*設定 [#i8fd2057]
**OpenSwan/xl2tpdのインストール [#g4e6a8c5]
OpenSwanはIPsecを提供するツール、xl2tpdはL2TPトンネリングを提供するツールです。
さて、ココで問題。Android4.0(ICS)は、OS標準のIPsec-toolにバグがあり、そのままでは繋がってくれないとのこと。ですが、Portageのパッケージ管理内でなんとか事を済ませたい。このためにかなりイリーガルなやり方をしています。Gentooな方の参考になれば…
まず、OpenSwan2.6.38で、[[Android4.0(ICS)のバグ回避用パッチ>http://code.google.com/p/android/issues/attachmentText?id=23124&aid=231240180000&name=openswan-android-ics-natoa.patch]]をダウンロードしてきます。で、これをPortageパッケージツリーのOpenSwanの下に置いておきます。Portageのパスがデフォルトの/usr/portageだとしますね。
# cp openswan-android-ics-ntoa.patch /usr/portage/net-misc/openswan/files
で、emergeでBuild時にパッチを当ててくれるようにebuildファイルを編集する。
# vi /usr/portage/net-misc/openswan/openswan-2.6.38.ebuild
src_prepare() {
epatch "${FILESDIR}"/${P}-gentoo.patch
epatch "${FILESDIR}"/openswan-android-ics-natoa.patch
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^追加です
use ms-bad-proposal && epatch "${FILESDIR}"/${PN}-${PV%.*}-allow-ms-bad-proposal.patch
find . -type f -regex '.*[.]\([1-8]\|html\|xml\)' -exec sed -i \
-e s:/usr/local:/usr:g '{}' \; ||
die "failed to replace text in docs"
}
でもこのままemerge openswan打つとファイルのDigestサイズが合わないとケチつけられます。そこで、以下のコマンド打ち込み
# ebuild /usr/portage/net-misc/openswan/openswan-2.6.38.ebuild digest
さらに、コンパイルオプションの追加が必要。make.confのCFLAGSに ”-DSUPPORT_BROKEN_ANDROID_ICS”を追加してあげてください。で、やっとこさビルド。
# emerge openswan xl2tpd
**OpenSwanの設定 [#fba2ebcc]
今回は、PreSharedKeyという、事前共有鍵方式を使います。鍵交換方式のほうがセキュリティは高いのかもしれんが…まぁ、そこまで知識がないので、まずはこれで。で、PreSharedKeyを作ります。
# touch /etc/ipsec.secrets
# chmod 600 /etc/ipsec.secrets
# vi /etc/ipsec.secret
中身はこんな感じ
<IPsecサーバのIPアドレス> %any: PSK "事前共有鍵"
”事前共有鍵”にはIPsecをつなぐ場合のパスフレーズを書いておきます。続いて設定ファイルの編集。
# vi /etc/ipsec.conf
/etc/ipsec.d/examplesにあるl2tp-psk.confを参考に作ってます。
config setup
dumpdir=/var/run/pluto/
#NATなルータを通すため
nat_traversal=yes
virtual_private=%v4:10.0.0.0/8,%v4:192.168.0.0/16,%v4:172.16.0.0/12,%v4:25.0.0.0/8,%v6:fd00::/8,%v6:fe80::/10
oe=off
protostack=netkey
nhelpers=0
conn L2TP-PSK-NAT
rightsubnet=vhost:%priv
also=L2TP-PSK-noNAT
conn L2TP-PSK-noNAT
forceencaps=yes
authby=secret
pfs=no
auto=add
keyingtries=3
ike=aes-sha1;modp3072
phase2=esp
phase2alg=aes-sha1;modp3072
rekey=no
#iPhoneの再接続のための設定
dpddelay=10
dpdtimeout=90
dpdaction=clear
ikelifetime=8h
keylife=1h
type=transport
left=<サーバのIPアドレス>
leftprotoport=17/1701
right=%any
rightprotoport=17/%any
**xl2tpdの設定 [#za2b55b7]
/etc/xl2tpd/xl2tpd.confをいじります。
[global] ; Global parameters:
port = 1701 ; * Bind to port 1701
auth file = /etc/ppp/chap-secrets ; * Where our challenge secrets are
listen-addr = <HeartBeatのフローティングIPアドレス>
[lns default] ; Our fallthrough LNS definition
ip range = 端末に割り振るアドレスの範囲 ; * Allocate from this IP range
local ip = IPsecのサーバIPアドレス ; * Our local IP to use
length bit = yes ; * Use length bit in payload?
require chap = yes ; * Require CHAP auth. by peer
refuse pap = yes ; * Refuse PAP authentication
require authentication = yes ; * Require peer to authenticate
name = IPsecServer
pppoptfile = /etc/ppp/xl2tpd-options
L2TPのchapで認証します。auth fileのユーザ/パスワードで接続いたします。さて、HeartBeatを使ってる時のポイントはlisten-addrを指定することですね。HeartBeatで2重化運用している場合、固定のIPアドレスと、HeartBeatで切替時に付与されるフローティングIPアドレスがあります。切り替えても運用に支障がないように、フローティングIPアドレス側をIPsecサーバのアドレスとして運用したいですよね。それを固定するのがlisten-addrです。これが無いと、IFの1番目に振ってあるアドレス(固定IPアドレス)が使用されちゃいます。すると…IPsecの通信ができません…これで2日ハマりました…
さらに、/etc/ppp/chap-secretsの中身はこんな感じ
# Secrets for authentication using CHAP
# client server secret IP addresses
<ユーザ名> IPsecServer "パスワード" *
ユーザ名、パスワードは自分で任意に決めてやって。serverの欄は、xl2tpd.confで設定したnameと合わせます。
**pppdの設定 [#bd37aa36]
xl2tpdから起動されるpppデーモンの設定です。xl2tpd.confのpppoptfileに指定したファイルを編集します。
name IPsecServer # /etc/xl2tpd/xl2tpd.conf で設定した name と合わせる
noccp
auth
crtscts
mtu 1410
mru 1410
nodefaultroute
lock
proxyarp
connect-delay 5000
ms-dns DNSサーバのIPアドレス
さて…サーバの設定は終了
*セキュリティの設定 [#r1c0ae3d]
L2TPには、IPsec経由でしか接続させないように以下のIPフィルタを設定。
iptables -t filter -A INPUT -p udp -m policy --dir in --pol ipsec -m udp --dport l2tp -j ACCEPT
iptables -t filter -A INPUT -p udp -m udp --dport l2tp -j REJECT --reject-with icmp-port-unreachable
iptables -t filter -A OUTPUT -p udp -m policy --dir out --pol ipsec -m udp --sport l2tp -j ACCEPT
iptables -t filter -A OUTPUT -p udp -m udp --sport l2tp -j REJECT --reject-with icmp-port-unreachable
さらに、外部からのIPパケット受信にフィルタをかけてる方は、外部からのIPsecのネゴシエーションを受け付けるように、以下のIPフィルタも追加。
iptables -t filter -A INPUT -p udp -m udp --dport 500 -j ACCEPT
iptables -t filter -A INPUT -p udp -m udp --dport 4500 -j ACCEPT
iptables -t filter -A OUTPUT -p udp -m udp --sport 4500 -j ACCEPT
iptables -t filter -A OUTPUT -p udp -m udp --sport 500 -j ACCEPT
IKE鍵交換プロトコルと、IPsecのESP((Encapseled Security Payload))を受信するためのポートをオープンします。
更に、NAPTなブロードバンドルータに、UDP 4500 とUDP 500をサーバにNAT変換するアドレス変換テーブルを設定します。
*接続してみよう [#ddafd69c]
**サーバ群起動 [#b694e07a]
# /etc/init.d/ipsec start
# /etc/init.d/xl2tpd start
**Android側設定 [#q9b2cffb]
端末設定→その他→VPN→VPNの追加 選択
:名前|適当につけて
:種類|L2TP/IPSec PSK
:サーバアドレス|IPsec/L2TPサーバのIPアドレス若しくはホスト名
:IPsec事前共有鍵|/etc/ipsec.secretsに設定した事前共有鍵
んで、保存。接続するときは
:ユーザー名|/etc/ppp/chap-secretsに設定したユーザ名
:パスワード|/etc/ppp/chap-secretsに設定したパスワード
で接続をタップ。
*トラブルシューティング [#n4bd1374]
さて…つながりましたか??つながらない場合は…Syslogを見てどんなエラーメッセージが出てるか調べましょう…私がぶつかったのは以下。
:byte 7 of ISAKMP NAT-OA Payload must be zero, but is not |Android4.0(ICS)のバグです。OpenSwanにきちんとパッチが当たっているか確認しましょう
:control_finish: Peer requested tunnel XXX twice, ignoring second one. |IPsec⇔L2TP間でパケットがやり取りされていません。Androidで指定するサーバアドレス、ipsec.confの”left=”、xl2tpd.confの”listen-addr =”、”local ip =”が一致してないとつながりませんでした。
*Android VPNでいろいろやってみよう [#b7f929d5]
**Androidから内部サーバへSSH [#a8da6346]
AndroidアプリのConnectBot(SSHアプリ)+Hacker's Keyboardで、3G→サーバログインできました。
**AndroidからWindowsマシンにリモートデスクトップ [#g760656a]
おじさんは用途がないのでやってません。LAN内にWindowsを立ててる人は、便利かもね。リモートデスクトップアプリもあるようなので試してみて~
**DLNAアプリで、動画/音楽/写真をストリーミング [#na926eb0]
Skiftaは、ダメでした。UPnPパケットを通過させてくれないみたい。PlugPlayerは、一度通信できたDLNAサーバを記憶してくれるので、VPNからもうまく閲覧できました。
**Windows共有ディスクの参照 [#p0ef80a1]
うーん、DLNAが出来れば文句ないんだよな…やれば出来ると思うけど、やってません…
**その他 [#jf7b196f]
アイディア募集中。VPNつないでも、できることってあんまりないんだよね…