[[Gentoo Linuxな生活/システム管理関連]] *Portageとは [#x5f51d28] Portageとは、Gentoo Linuxでのパッケージ管理方式の名称です。RedHatなんかのRPMってのと同じようなレイヤですね。このPortageってのは、基本的にpythonスクリプトになっておりまして、あるパッケージを動作させる為に -他のどのパッケージと依存関係があって -どのソースファイル、バグ修正パッチを当てて -どんなコンパイルオプションでパッケージをコンパイルし -ハードディスクのどこにインストールするのか といった情報が網羅されています。/etc/make.confを適切に設定しておくと、 emerge [option] ほげほげ とパッケージ名称を入れるだけで、そのパッケージを動作させる為のほかのパッケージのインストール、今インストールされているパッケージよりも上のバージョンのパッケージだけアップグレードインストールなど、いろんな動作が出来ます。 *共有?? [#l36f93a2] Portageシステムってのは、ネットにつながってて、ネットからソースアーカイブをダウンロードしてきてコンパイルする事が前提のシステムです。ですが、非力なマシンでコンパイルするとでかいソース(例えばXWindowシステムなど)はとんでもねぇ時間がかかってしまいます。これは何とかならんもんかなぁ?と考えておりましたところ emerge -k ほげほげ と打つとコンパイル済みバイナリがあるならそれをインストールするそうじゃないですか。で emerge -b ほげほげ と打つと、インストールする際に、コンパイル済みのパッケージをバイナリとして固めてとっておけると。と、言う事はですよ。同じCPUなマシンでネットを組むならば、最も高速なマシンでコンパイルはさせておき、他のPCに配るってのが''非常にナイス ( ̄一* ̄)b''じゃあこれをネットで共有しようって事になりますわな。で、サーバ君はCelron、ノートPCはPentiumM(Ⅲと一緒)、でコンパイルオプションは-mcpu=pentium3を選ぶので、サーバでコンパイルしたパッケージをインストールできれば楽々♪ **Portageの調査 [#c93062ae] Portageってのはデフォルトで以下のように構成されます ,/usr/portage,portageのpythonスクリプトがつまるところ ,/usr/portage/distfiles,落としてきたソース、パッチが納まるところ ,/usr/portage/packages,emerge -bでコンパイルしたバイナリパッケージが収まるところ ,/var/tmp/portage,コンパイル作業用のワーク ,/var/db/pkg,マシン固有にインストールされたパッケージ情報を管理するところ となっておりました。ってことはー、各マシン固有なエリアは/varの下。/usr/portageは実は共有可能じゃん!サーバ君でcronで1日1回emerge syncしてportageの最新を落としてきて、portageデータの共有もしてしまえばよいと。こりゃーいい! **制限事項 [#h1217291] 上のことをやる為には、 -パッケージの依存関係がマッチしている事 -異なるマシンの間で、emerge infoと打って出てくる情報(特にCHOSTS,CFLAGS,USEあたり)が一緒であること という制約があります。InterLinkXP君は、じつはUSEフラグがマッチしてなかったので、一旦Gentooは再インストールすることにしました。[[InterLinkXPにGentooで悩む]]に戻ったのね(笑) **バイナリパッケージをリバースする [#je9a4e96] これに気がついたのは、既にサーバ君にインストールが終わった後だったので、emerge -bコマンドでもう一度コンパイルするのはいやだよなー、と思っていたら、便利なコマンドがありましたよ。 quickpkg /var/db/pkg/XXX/XXXXX と打つと、現在インストールされているHDイメージから、/usr/portage/pakcagesにパッケージファイルを構成してくれるそうで。なので以下を実行 find /var/db/pkg -type d -exec quickpkg {} \; /var/db/pkg配下のディレクトリ属性を検索して、全部quickpkgに食わせてやる。すると今インストールされている全部のパッケージが再構成されるって訳ですね。 **共有する [#f715d5df] UNIXでディスクの共有をしようと思ったら、いくつか方法がありますが、私はNFSを使いました。 emerge nfs これは共有する側、される側双方にインストールしておきます。~ で以下の設定をします。nfsサーバ側/etc/exportsに以下を書く。 /usr/portage 共有を許すアドレス(rw,no_root_squash) 書いたら、 /etc/init.d/nfs start /usr/sbin/exportfs -r exportsに書いた内容を有効にして共有させるようにします。~ 次にnfsクライアント側の設定。fstabに以下の行を追加 NFSサーバアドレス:/usr/portage /usr/portage nfs noauto.rw 0 0 portageはインストールするときだけにしておきたいので(特にノートPCなので)noautoオプションで自動的にマウントしないようにしておきます。で、 /etc/init.d/nfsmount start mount /usr/portage さて、これでプロンプトが正常に返ってきて、/usr/portageが見えたら大丈夫。ちなみに私はノートPCのローカルドライブに有った/usr/portage配下は全て削除してしまいました。~ うまくいったら、自動起動に登録しておきます。NFSサーバ側 rc-update add nfs default NFSクライアント側 rc-update add nfsmount default *コンパイル環境を同期化 [#ub4c24a4] 便利な事に、quickpkgでパッケージを作ると、/usr/portage/packages配下にパッケージを作成したときに使ったmake.confを置いておいてくれます。なので、NFSクライアント側で以下を実行 cp /usr/portage/packages/make.conf /etc ln -sf /etc/make.default /usr/portage/profiles/default-x86-2004.0 *同期環境構築 [#mf0f4026] いよいよここからです。これから作ろうとしているNFSクライアント側で cd /usr/portage ./scripts/bootstrap.sh ブートストラップして、基本環境を構築するデス。3時間ぐらい我慢してください。次に emerge -u -k world にょほほほ~、早い早い。ここまででStage3の状態がサーバと同期したことになります。サーバとノートPCは性格が違うので、インストールするパッケージにも差分が出ます。ということで必要なパッケージだけあとからちまちまとemerge -kでインストールしました。~ ちなみにこの調子でコンパイルに時間がかかるX,Gnome,Emacs等もインストールしてしまいましたわ。ただしここまでにたどり着くまでにノートPC3~4回ぐらい再インストール(bootstrap.shを打ったって事)しましたわ。ああ、2日ぐらい費やした事になるなー←馬鹿?次にやるときはこの方法に則ります。うん。
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