*スマフォとPC間のデータ連携を強化したいのです [#w6ac0702]
iPhone/Androidとも、クラウドとのつながりを強化する方向になってきてますね。iPhoneだったらばiCloud,AndroidだったらばGoogle Drive等。電話帳やメール、そしてアプリのデータなども全て同期できるようになって、便利になりましたね。でも、おいちゃんは、クラウドにデータを預けるのは、なるべく嫌なんです。だって、覗き見されているとも限らないしさ。なもんで、なるべく手元に置いときたいのです。自前のサーバーを持ってるおいちゃんとしては、自前のサーバの共有ディスクに集めておきたいのです。ですが、そんな機能はAndroidには無い。で、いろいろいい手はないものか、と調べていた所…あるじゃないですか。[[FolderSync>https://play.google.com/store/apps/details?id=dk.tacit.android.foldersync.full&hl=ja]]というアプリ。こちらは、ありとあらゆるクラウドサービス、Samba,WebDAVとかと同期できるそうですわ。このSamba,WebDAVというところに惹かれまして、いざ、やってみようということにいたしました。
*スマフォとの同期ポリシー [#b0243813]
-PCから編集しやすいように、Sambaで共有されているホームディレクトリ上に同期フォルダを作る
-スマフォのSDカードに保存されている動画、音楽、写真、電話帳等のデータを同期させるようにする
*設定 [#i4474dc9]
**ファイルシステムのACLを有効化する [#b561f852]
ACLとは、Access Control Listの略で、ファイルシステムのACLというと、ファイルシステムにアクセスできるユーザー権限を細かく設定する機能の事です。
まずは、ファイルシステムのACLを有効化するために、ACLのスイッチをONにして、ファイルシステムをマウントします。
# vi /etc/fstab
ユーザーのホームディレクトリに、WebDAVでアクセスするためのディレクトリを作るので、/homeがあるパーティションのディスクに対し、以下の設定をします。
/dev/sda1 /home ext4 default,acl 0 1
aclを追加ね。で、これをやったあと、aclオプションを有効化するために、以下のコマンドを投入。
# mount -o remount /
**ファイルシステムにACLを設定する。 [#eac73e47]
以下の方針で行きまする。
-webdavで共有できるディレクトリは、ユーザー(ここではuser1さん)のホームディレクトリ内の、shareというディレクトリにする
-このディレクトリを、user1さんとapacheさんがアクセスできるようにする
WebDAVで書き込まれる場合、書き込むユーザーさんがWebサーバApacheが動くユーザー権限(Gentooデフォルトではapache.apacheさん)になります。何も設定しない権限でやると、ユーザーディレクトリはApacheさんが書き込めず、またApacheさんが書いたファイルをuser1さんがいじることができません。このために、以下のACLを設定します。
# setfacl -m g:apache:rwx,g:apache:rwx /home/user1/share/
← 共有ディレクトリへapacheグループ権限で参照・更新・実行を許可
# setfacl -m d:g:apache:rwx,g:apache:rwx /home/user1/share/
← 共有ディレクトリへ新規作成するファイルへapacheグループ権限で参照・更新・実行を許可
# setfacl -m u:user1:rwx,u:user1:rwx /home/user1/share/
← 共有ディレクトリへuser1ユーザ権限で参照・更新・実行を許可
# setfacl -m du:user1:rwx,u:user1:rwx /home/user1/share/
← 共有ディレクトリへ新規作成するファイルへuser1ユーザ権限で参照・更新・実行を許可
# ls
drwx------+ 5 user1 users 4096 12月 3 23:21 webdav ←ディレクトリのアクセス権に、+があることがACLが効いている証
# getfacl share/
# file: share/
# owner: user1
# group: users
user::rwx
user:user1:rwx #effective:--- ←user1さんにアクセス権が付いている
group::r-x #effective:---
group:apache:rwx #effective:--- ←apacheさんにアクセス権が付いている
mask::---
other::---
default:user::rwx ←user1さんにアクセス権が付いている
default:user:user1:rwx
default:group::r-x
default:group:apache:rwx ←apacheさんにアクセス権が付いている
default:mask::rwx
default:other::r-x
ここまでで終わりです。ちなみに、ACLを解除したい場合は
# setfacl -b /home/user1/share/
**WebDAVの設定を行う [#fc10c81b]
さらに、WebDAVのポリシーを、以下とします。
-ユーザ名&パスワードを用いて認証OKの場合のみアクセスを許可する
-データ暗号化のため、SSLで通信する
/etc/apache2/vhost.dに、SSL用のvhost設定ファイルdefault_ssl_vhost.includeがあります。こいつに設定追加。LDAPで認証して、かつuser1さんしかアクセスを許可しないように設定。LDAPでないBasic認証も可能です。
Alias /webdav/user1/ "/home/user1/share/"
<Directory "/home/user1/share/">
DAV on
Options FollowSymLinks
AllowOverride All
AuthType Basic
AuthName "Please input user and password"
AuthBasicProvider ldap
AuthLDAPBindDN "cn=user,dc=example,dc=com"
AuthLDAPBindPassword secret
AuthLDAPURL "ldap://foo.example.com/ou=People,dc=example,dc=com?uid"
require user user1
Order allow,deny
Allow from all
</Directory>
さらに、/etc/conf.d/apache2に、起動オプションで-D DAVを追加。まぁ、適切に…。うちのサーバ設定は、以下かな…
APACHE2_OPTS="-D DEFAULT_VHOST -D INFO -D LANGUAGE -D SSL -D SSL_DEFAULT_VHOST -D PHP5 -D AUTH_DIGEST -D LDAP -D AUTHNZ_LDAP -D CACHE -D MEM_CACHE -D DAV"
で、apacheを再起動。
# /etc/init.d/apache2 restart
*スマフォと連動してみる。 [#y98f7b4e]
スマートフォンに、FolderSyncをインストールします。有償版と無償版があります。無償版は、クラウドアカウントに制限がありますが、おいちゃんの場合は、WebDAVしか使用しないので、無償版で十分です。
**アカウント設定 [#h9ee81e8]
FolderSyncをインストールし、立ち上げると、メニューが出てきます。「アカウント」で、先ほど作ったWebDAVの通信アドレス、フォルダ、ユーザ名、パスワードを入力。「ログインを検証」ボタンを押してみます。「ログインに成功」メッセージが出たらば、問題なしです。
**同期フォルダの設定 [#gc2a1894]
「Folderpairs」で同期したいフォルダを入力します。アカウントは、先ほど設定したWebDAVにつけたアカウント名。リモートフォルダはWebDAVのフォルダ、ローカルフォルダはスマフォ側のフォルダです。このFolderpairsを複数作ることによって、複数箇所の同期が出来ます。これで、おじさんは
-スマフォカメラで撮った写真
-自作着メロ
-動画
-電話帳
をバックアップしてます。スマフォからのバックアップだけでなく、PC→スマフォへのコピーも、WebDAV上の同期フォルダに置いておけばコピーされるので、いちいちUSB接続しなくてもデータのコピーができるので、とても楽ちんになりましたよ~。
- Gentoo Linuxな生活/WebDAVでスマフォデータ同期で悩む のバックアップソース(No. All)
- 現: 2013-12-04 (水) 00:46:37 maruo