[[Gentoo Linuxな生活/システム管理関連]]
*DRBDとは? [#v1a70cac]
Linuxのカーネルドライバで、ネットワークを経由したディスクのミラーリングを行ってくれます。実際のディスクと、仮想ファイルシステムの間に割り込み、設定したネットワークの向こうにいるミラー先に書いたあと、ローカルのディスクにも書き込んでくれるという優れもの。つまりネットワークを介して、2台のホストで動かすRAID1というところなのです。
*でわ設定 [#z2c271f6]
仮にここでは、SRV1(IP:192.168.1.1),SRV2(IP:192.168.1.2)というホストの2台で行うと仮定しますね
**インストール [#j1ed1a69]
PowerPCでは、DRBDはMaskedされておりました。なので、玄箱、現用サーバの双方でpackage.keywordsに
sys-cluster/drbd ~x86
もしくは
sys-cluster/drbd ~ppc
を書き込んで、同一バージョンのDRBDを導入してやります。2006年3月6日時点では、0.7.16が最新らしい
# emerge drbd
インストール完了~
**設定 [#sa2aaa07]
***DRBD用物理ディスクを作る [#mfd88b72]
DRBD用の物理領域を作ってやります。おいちゃんはLVM上にパーティションを切ってやりました
#lvcreate -L15G -ndrbd lvm
これで15Gbyteのdrbdという論理ボリュームが作られました。SRV1,SRV2で実施します
**DRBD用設定ファイルを作る [#e958bb9f]
DRBD用設定ファイルの雛形を持ってきます
# zcat /usr/share/doc/drbd-0.7.16/drbd.conf.gz > /etc/drbd.conf
編集してやります。最低限の設定を。
resource drbd0 {
# プロトコルの設定
# C:対向ホストの書き込み完了を持って転送完了とする
# B:対向ホストのデータ受信完了を持って転送完了とする
# A:対向ホストへのデータ転送を持って転送完了とする
protocol B;
startup {
degr-wfc-timeout 60; # 2 minutes.
}
disk {
# IOエラーが発生した場合。pass_on,panic,detachが選べる。
# pass_on 上位レイヤに通知
# panic カーネルパニックになる
# detach ディスクレスモードで動作
on-io-error detach;
size 15G;
}
net {
# 接続が切れた場合。reconnect:再接続,stand_alone:1台だけで継続、freeze_io:IOを止める
on-disconnect reconnect;
}
syncer {
# データ同期の転送レート。5MByte/sec
rate 5M;
group 1;
# エクステントサイズ。データ同期時に重要らしい。玄箱ではこれ以上上げられなかった…
al-extents 7;
}
on SRV1 {
device /dev/drbd0;
disk /dev/lvm/drbd;
address 192.168.1.1:7788;
meta-disk internal;
}
on SRV2 {
device /dev/drbd0;
disk /dev/lvm/drbd;
address 192.168.1.2:7788;
meta-disk internal;
}
さて。わかりましたかねぇ?resourceのはデバイスの設定と一緒。プロトコル、ディスク同期の時間、同期させる2台のサーバのIPとデバイスの設定。
***仮想ディスクデバイススペシャルファイルの追加 [#s42f59fc]
Linux2.6でudev使ってる場合は、勝手に作られます。ああ、便利~。そうでない場合は、MAKEDEVで作る必要があります。
***DRBDをSRV1で起動させる [#j817d1d2]
# /etc/init.d/drbd start
lsmodうつと、DRBDのデバイスがロードされているのが分かります。/proc/drbdというprocファイルも追加されているのが分かります。catで見てみると
version: 0.7.16 (api:77/proto:74)
SVN Revision: 2066 build by XXXX@XXXX, 2006-03-01 00:11:21
0: cs:WFConnection st:Secondary/Unknown ld:Consistent
ns:1316624 nr:460 dw:1317084 dr:482244 al:30607 bm:16 lo:0 pe:0 ua:0 ap:0
セカンダリモードで、接続待ちしてるのが分かります。この時点で、/dev/drbd0が使用可能になっているので、後は普通にディスクを使用する気持ちでフォーマットしてやります。おいちゃんはreiserfsを使用したので
# mkreiserfs /dev/drbd0
***DRBDをSRV2で起動させる [#hcb052d9]
同じdrbd.confをSRV2にもコピーしてやって、
# /etc/init.d/drbd start
コネクションが確立すると、LANのアクセスランプがピカピカ光って、HDをがりがりアクセスし始めます。お互いのディスクの同期を開始いたします。これは最初の1回で終了。同期完了したら、あとはこの動作はいたしません。
*DRBDのディスクをマウントしてみる [#if334511]
version: 0.7.16 (api:77/proto:74)
SVN Revision: 2066 build by XXXX@XXXX, 2006-03-01 00:11:21
0: cs:Connected st:Secondary/Secondary ld:Consistent
ns:1316624 nr:460 dw:1317084 dr:482244 al:30607 bm:16 lo:0 pe:0 ua:0 ap:0
両方ともセカンダリモードで、接続が確立しています。片方をプライマリモードにしないと、動作開始が出来ませんので、SRV1で以下のコマンドを売ってみましょう
# drbdadm primary drbd0
ここでのdrbd0は、drbd.confのresource項で書いた名前ね…
するてーとSRV1では
version: 0.7.16 (api:77/proto:74)
SVN Revision: 2066 build by XXXX@XXXX, 2006-03-01 00:11:21
0: cs:Connected st:Primary/Secondary ld:Consistent
ns:1316624 nr:460 dw:1317084 dr:482244 al:30607 bm:16 lo:0 pe:0 ua:0 ap:0
SRV2では
version: 0.7.16 (api:77/proto:74)
SVN Revision: 2066 build by XXXX@XXXX, 2006-03-01 00:11:21
0: cs:Connected st:Secondary/Primary ld:Consistent
ns:1316624 nr:460 dw:1317084 dr:482244 al:30607 bm:16 lo:0 pe:0 ua:0 ap:0
となって、SRV1がプライマリディスクになったことが分かります。SRV1側では、/dev/drbd0が普通にディスクとしてマウントできるようになります。
# mount /dev/drbd0 /mnt/drbd
これで、/mnt/drbdに書き込むと、SRV2にもコピーされます。確認するためにSRV1側で
# umount /mnt/drbd
# drbdadm secondary drbd0
SRV2で
# drbdadm primary drbd0
# mount /dev/drbd0 /mnt/drbd
とやってみましょう。SRV1で書き込んだ内容が、SRV2でも見えますか?しかも普通にディスクとして使えていますか?アイディアは誰でも考え付きますが、この動作はなかなか感動ですよね…
- Gentoo Linuxな生活/DRBD のバックアップソース(No. All)
- 現: 2009-08-19 (水) 00:51:37 maruo