我々は、いわゆる『恐怖』を認識します。なぜ怖いか。それは自分の平穏な生活、ひいては生命を脅かされる恐れがあるから、その原因から逃れるための防衛行動です。
- 武力や暴力による直接的な身体攻撃
- 経済封鎖や、自由の拘束などによる間接的なライフラインの切断
当然これらは直接生命の危機にさらされますから、即応(逃避ないしは反撃)をすることになるわけですな。
さて。こういう判明している恐怖の対象とは別軸にも人は恐怖を覚えますよね。
- UFOなどの未確認物体
- 幽霊やお化けなど人外のもの
など、なんだかよく分からないもの。なんで怖いか。
生命の危機があるのかどうかよくわからないから
分からないものには反射的に恐怖というネガティブな感情で、とりあえず回避ないしは反撃にて、命を守る行動に転じるわけですな。何が言いたいかというと
今の混乱もウィルスという未知のリスクへの恐れから
でげしょうよ。さて。同じ混乱を我々は9年前に体験している。原発事故による線量問題。マイクロシーベルトとかベクレルとか。謎の言葉に振り回され、結局どんなリスクがあるのか誰もよくわかってないから大騒ぎでございましたなぁ。
さてさて。ではどーすればこの恐怖が落ち着くのか。
通常私達は、お仕事でリスクマネジメントという考え方を導入します。プロジェクトの推進に障害となりうる問題を予め予測しておき、その問題が発生した場合の対処方法を検討しておく。その中には『想定外のリスクが発生した場合』ていう対処法を検討しておくこともあります。
つまり、そのリスクが、存続を脅かすものでは無いことが予め分かれば(ないしは覚悟ができていれば)、不要な恐怖の対象ではなくなるということです。
さて。今回のウィルス騒ぎはどうでしょか。
- すでに国内には蔓延しているのであろう
- 重症化した場合は致死の可能性もあるが、一桁%台である
- 90%以上は軽症ないしは死亡する病ではない
- とりあえず、体調が悪くなったら、栄養とって休養をとれば、よほど弱っている人でなければ治る病気である
というところまで分かっている。
そこまで恐怖を抱く病なんだっけか
この病気の罹患によって想定されるリスクで、実は一番怖いのは、罹患したことが判明することによる、批判や差別などの風評被害ですわなー。これが一番怖いかも。
要は、生命を脅かす最大の脅威は、結局同族である人類らしい
という事実。こうなると、頭にある身体的な脅威に繋がりますので、逃避ないしは反撃にでざるを得ない。なかなか悲しい現実ですな。