日本はソフトウェアでモノづくり大国になれるか?

1月 22, 2014

日本メーカーは「ソフトウェア工場」の発想から抜け出せるか?

日本はモノづくりが強かった。いや、今でも強いだろう。ハードの製造に関するクオリティは。なので、今でも車だとかのクオリティは半端ないと思います。でも~、Topgearとかで、海外スポーツカーと日本のスポーツカーとかの比較インプレッションを見ていると…決定的に違う、と思えるところがある。

海外のスポーツカーは、車の電子制御が物凄いと思うのですよ。マクラーレンのMP4-12Cとか、ベンツのSクラスとか、路面情報をカメラなどのセンサーから得て、路面状態に合わせてサスを制御するアクティブサスとか、ツインクラッチのシーケンシャルトランスミッションとか、新しい技術をどんどん投入してきてる。特に、既存の技術を、ソフトウェアとの組み合わせで全く新しいアイディアに昇華することに長けていると思う。
日本の車は、安い車もそこそこのクオリティ。海外の安い車よりも全然クオリティが高い。だが…なんだか昔から代わり映えしない。基本スペックは高いんだけども、機械としての性能であって、ハード、ソフトを含めた統合的な車の製品価値は、正直ドイツ、イタリア、イギリス等のヨーロッパ車の方が高くなってると思う。

日本人って、手先が器用だから、いわゆるハード生産という目に見える生産技術の改良には長けている。なもんで、車も、ハードスペックは高い。ボールベアリングの真球をを作る技術とか、高精度を求められるロケットの製造技術とかは、世界に誇れるレベルにある。
が…ソフトウェアって、手先の器用さではなく、アイディア勝負という、日本人の今までの製造スタイルと全く異なるところにある。だから見てみるといい。
例えば今のスマートフォン。液晶パネル、バイブのモーター等、部品の製造能力では日本製が一番クオリティが高い。だが…実際に世界で売れているスマートフォンはiPhone(アメリカ)であり、GALAXY(韓国)なんだよね。いわゆる、部品供給の下請け国となり、日本製製品っていうモノの競争力は失ってしまった。

先ほどのリンクでも、日本のゼネコン体質のソフト生産方式が良くないとか、いろいろ書かれていますが、私はこう思っています。

日本って、伝統的にハードウェア生産で今までの経済成長を支えてきた国です。つまり、目に見えるモノの生産技術向上で、安くて品質の良いモノを作り、作ったモノを世界に売ってきた。つまり、ハードを売ることで儲ける事が、日本の商売スタイルだったのです。
で、だんだん近代に近づくにつれ、ハードだけではなく、ハードを制御するソフトを作らなければ、製品が成立しなくなってきた。デジタル化の波ですよね。で、その製品を売ることで儲けようとした。つまり、ハードを売ることが主で、ソフトはハードを動かすおまけだったのです。その文化は今でも根強く、ハード+ソフトで製品を売って儲けよう、というスタイルが、自社製品を売るということなのです。

ですが…いまや、どのハードをみても、もはや形を変えたパソコンなんだよね。製品のカラーを決めるのは何か、というとソフトウェアなんですよ。いい例は、iPod。あれなんて、CPUとフラッシュメモリとイヤフォンジャックをつけただけの、ハードとしては、大して目新しくもないもの。それに、音楽プレーヤ+iTunesという画期的なソフトウェアを搭載することで、iPodを価値あるものにしているわけで。ソフトウェアをコンテンツとして捉え、如何に価値あるコンテンツを提供するかが、売れる製品の鍵である時代に来ているのですよ。

ですが、未だに日本の企業では、ソフトウェアはハードを動かすおまけでしか無いのよ。いや、おまけである文化から、抜けきっていないのです。そのおまけを効率的に生産するアイディアがソフト工場であり、ゼネコンなんだよね。だが、今や市場には、製品があふれ、今まで作ってきたものをそのまま生産してても、当然もう要らない、って時期がやってくる。そんなときに、さらなる購買意欲を掻き立てるには、新しいアイディアを盛った製品でなければ…

既に、もう20年以上前に、ソフトウェアが製品の価値を決める時代が来ることがわかっていたのですが、日本のソフトウェア生産技術は、ハードを動かす部品を作る姿勢から変化のないまま、現在も続いているのですよ。そりゃー、デジタル時代の生産能力は、時代遅れになるよね…

高度成長期、バブル時代をハード製造で盛り上げてきた成功体験があるからこそ、その文化から抜けられないのかもしれん。だからこそのソフト生産のゼネコン構造であり、アイディアのあるソフトが作られないのかもね…
今、うちの会社も、そのゼネコンの親分になろう、なんて上層部は言ってる。ソフトを作るのは、分かる奴に任せればいい、と。だが、私は、それではいかんと思うのです。何故ならば、コア技術をうちらは持てず、全てアウトソーシングするだけの企業に成り下がってしまうから。モノづくりが好きで、ソフト設計が好きでこの業界に入ったからこそ、あえてモノづくりの復権をしたい。魅力あるソフトウェア生産能力を自社で確保して、自分の、自社の、国の発展に貢献したいと思う。ただ、その方向に舵を切るためには、乗り越えないといけない壁は非常に高い気がする。今までのモノづくりの文化を変えないといけないんだもんなぁ…う~ん…

posted in マイワーク by maruo

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